Affinity3を使って肌をきれいにする方法(周波数分離)

2026-06-12

Affinity パソコン関係

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Affinity Photoの周波数分離機能を使用した肌レタッチのBefore/After比較。左側が加工前、右側が肌の質感を残したまま滑らかに整えた加工後の画像。
AffinityPhotoを使って肌をきれいにする方法、周波数分離編。

肌のレタッチ方法はいろいろなやり方があると思うので、あくまで素人の一例として参考にしてもらえると嬉しいです。(=・ω・=)

Fireflyで生成した、こちらの架空の女性の肌をきれいにしていきます。
Adobe Fireflyで生成された、レタッチ前の女性のクローズアップ写真。肌のシミやそばかすがはっきりと見える状態。
本来なら周波数分離をかける前に、ある程度インペインティングツールなどで大きなシミなどを消しておいた方がいいです。
……が、練習の為、今回は全部周波数分離でやります。

1.周波数分離をかける

1.画像をCtrl+Jで複製する

これから使う「周波数分離」は非破壊編集ではないので、バックアップの為に画像を複製しておきます。

2.複製したレイヤーを選択した状態で、メニューの「ピクセル」-「フィルター」-「周波数分離」をクリックする

Affinity Photoのフィルターメニューから周波数分離を選択する操作画面。
「周波数分離」とは、ひとつの画像を「低周波部分(色、トーン)」と、「高周波部分(テクスチャ、ディテール)」に分けて、それぞれ個別に編集できる機能です。
コントラストの高い部分と、コントラストの低い部分を分ける感じ。

低周波部分をいじれば、
・肌の色ムラを消したり、肌を明るくしたりできる
・にきび跡、そばかす、シミなど色の変化があるところを消す

高周波部分をいじれば、
・目立つ毛穴を消去
・しわを薄くできる

画像を低周波と高周波に分けることで、毛穴を消さずにシミを消したりなど、自然な感じに画像を調整することができます。

3.方式を「Gaussian」にし、半径を肌の毛穴が左に表示されるくらいの位置に調整する。

周波数分離の設定パネル。方式にGaussianを選択し、半径スライダーを調整して高周波(ディテール)と低周波(カラー)を分離している様子。
左が高周波、右が低周波です。
半径で指定した分右の画像をぼかし、左のエッジ部分を後で上から乗せてフチをはっきりさせる感じになります。
周波数分離のプレビュー画面。左側にテクスチャ成分のみの高周波画像、右側にぼかされたカラー成分の低周波画像が表示されている。
下の「ミラー」にチェックを入れると、同じ画像で表示されます。
こっちのほうが見やすいかな?

「適用」を押して確定させてください。

数値をどのくらいにすればいいか、ですが、
肌のキメが、高周波の方にすべて移動するぐらいに。

もしくは、修正したい項目が右、または左に移るぐらいに調整するといいと思います。
今回はシミが酷くて両方に分かれちゃってますが(´・ω・`)

片方だけ修正すればいいくらいにぼかすと楽です。

2.低周波数側を調整する

1.低周波数レイヤーだけ表示する

レイヤーを見ると、「高周波数」と「低周波数」というレイヤーが新規で作られていると思います。
右側にある目のマークをクリックして、「低周波数」レイヤーだけを表示してください。
レイヤーパネルで高周波レイヤーを非表示にし、低周波レイヤーのみを表示させている状態。

2.低周波数レイヤーを複製する

低周波数レイヤーを選択した状態で「CTRL+J」を押し、レイヤーを複製します。
この複製したレイヤーをぼかして肌をきれいにし、マスクを使って必要な部分だけ表示する、という手法を使います。
低周波レイヤーを複製して2枚にしているレイヤーパネルの構成。

3.ライブフィルターで「表面ぼかし」をかける

ぼかしブラシツールでなぞってきれいにしてもいいのですが、めんどいのでフィルターで一気にぼかしちゃいます。

レイヤーパネルの下にある「ライブフィルター」をクリックし、「表面ぼかし」を選択。
レイヤーパネルのライブフィルターアイコンから、表面ぼかしを選択するメニュー。
「半径」と「許容量」を、肌がきれいに見えるぐらいに調整します。
許容量を一旦100にしてから、半径で気になるところが消えるぐらいにぼかすと調整しやすいと思います。

半径も許容量も、気になるところがギリギリ消えるぐらいのところで調整してください。
あまりぼかしすぎるとやりすぎになるので。
表面ぼかしのパラメータ調整パネル。半径と許容量を調整して、低周波レイヤーの色ムラを滑らかにしている。

4.ぼかしたレイヤーにマスクをかける

レイヤーの左側に>右を向いた矢印があると思うので、それをクリックしてレイヤーの中身を表示させてください。
レイヤーを展開して、中にあるライブフィルターを表示させている様子。
レイヤーパネルの下にある「マスクレイヤー」をALTキーを押しながらクリックします。

マスクレイヤーは、白くなぞったところを表示し、黒くなぞったところを非表示にするというレイヤーです。
ALTキーを押しながら作成すると、黒で塗りつぶされたマスクレイヤーを作成することができます。
Altキーを押しながらマスクを追加し、黒いマスクレイヤーを作成する操作。
真っ黒のマスクレイヤーが作成されたら、「表面ぼかし」レイヤーのサムネイル部分にドラッグ&ドロップして下さい。
黒いマスクレイヤーを、表面ぼかしのライブフィルターのサムネイルにドラッグして子レイヤー化する操作。
レイヤーの順番が、こんな感じになればOKです。
正しく構成されたレイヤー構造。低周波レイヤーの中に表面ぼかしがあり、さらにその中にマスクが配置されている。

5.マスクを白のブラシで塗り、ぼかしをかける範囲を指定する

マスクレイヤーをアクティブにした状態で、ペイントブラシツールを使って、肌をきれいにしたいところを白で塗ります。
白でなぞったところに表面ぼかしが適用されます。
白いブラシでマスクを塗り、肌のレタッチ範囲を指定している操作画面。
マスクを塗ることで、顔の右半分だけが滑らかになった比較画面。
これだけでも大分肌がきれいになりました。
低周波レイヤーの修正前後の比較。肌の色ムラや大きなシミが大幅に軽減されている。
表面ぼかしで消え切らなかったシミなどは、インペインティングブラシツールなどを使って取ってあげてください。

3.高周波数側を調整する

1.高周波数レイヤーのみを表示する

今度は高周波のほうを修正していきます。
右側の目のマークをクリックして、「高周波数」レイヤーのみ表示させてください。
高周波レイヤーのみを表示した画面。肌の質感や毛穴、細かなシワのテクスチャがグレー基調の画像で表示されている。

2.「高周波数」レイヤーを選択した状態で、ライブフィルターから「明瞭度」を選択する。

シワや毛穴など、コントラストを低くしたい部分を、ぼかしブラシでなぞったりインペインティングブラシツールで消したりしていくのですが、またまた面倒くさいので、明瞭度フィルターで一気にコントラストを落としたいと思います。

「高周波数」レイヤーを選択した状態で、明瞭度ライブフィルターを作成してください。

別にできちゃった時は、明瞭度ライブフィルターレイヤーを、高周波数レイヤーの「レイヤー名」部分にドラッグ&ドロップして下さい。
高周波レイヤーに対して明瞭度ライブフィルターを適用する手順。レイヤーパネルでの配置を確認している。
サムネイル、レイヤー名、どちらにドロップするとどう効果が変わるかなどについては、「調整レイヤー①/Affinity3」を参照してください。
大体、調整レイヤーやライブフィルターは「レイヤー名」の上に。
マスクは「サムネイルの上に」ドロップしておけばOKです。

3.明瞭度の強度を弱める

今回は-100%にしました。
一旦-100%で作っておいて、後でもう一回調整するといいです。
明瞭度ライブフィルターの設定で、強さを-100%に設定し、テクスチャのコントラストを大幅に下げた状態。

4.ALTキーを押しながらマスクレイヤーをクリックする

明瞭度フィルターに対して黒いマスクレイヤーを追加する操作。
黒で塗りつぶされたマスクレイヤーが作成されます。

5.作成したマスクレイヤーを、明瞭度のサムネイルの上にドラッグ&ドロップする

マスクレイヤーを明瞭度フィルターのサムネイルにドラッグして適用させる手順。

6.作成したマスクレイヤーに、気になるところを白ブラシで塗っていく。

マスクレイヤーをアクティブにした状態で、気になるところを白ブラシで塗りつぶしていきます。
しわとか、シミとか、毛穴とか。
白く塗ったところのコントラストが下がり、柔らかくなります。

※肌やシワの質感をある程度残したいため、明瞭度を下げてコントラストを下げてます。
完璧に消したいときは、インペインティングブラシツールなどで消しちゃってOKです。
高周波レイヤー上でマスクを塗り、特定の部分の明瞭度を下げる操作。
低周波数レイヤーを表示すると、どんな修正ができたか確認することができます。
高周波修正のBefore/After比較。肌の質感を活かしつつ、不必要な凹凸が軽減されている。

7.まだ気になるところを、インペインティングブラシツールなどできれいにしていきます。

明瞭度を下げることである程度きれいになりますが、シミや深いシワなど、まだ消したいところがあると思います。
その場合は、高周波数レイヤーをアクティブにして、インペインティングブラシツールなどで気になるところをキレイにして下さい。
インペインティングブラシツールを使用して、目立つ大きなシミを個別に除去する操作。
明瞭度フィルターがかかってると重いので、一旦非表示にしてから、インペインティングブラシツールで大きなシミを消していくといいと思います。
作業効率を上げるため、一時的にライブフィルターを非表示にしているレイヤーパネル。
インペインティングツール、結構重いので、自分は修復ブラシツールの方をよく使います。
Altキーを押しながら参考にしたいキレイな場所をクリックし、気になるシミをなぞる感じ。

パッチツールも、直したいところを囲って、キレイな場所にカーソルを移してクリック、と慣れれば使いやすいです。

でも、大体インペインティングブラシツールで何とかなるから、初心者さんにはインペインティングブラシツールがオススメ。
慣れてきたら修復ブラシやパッチツールの方が、早くてイメージ通りに仕上げやすいです。

全体的にもっと肌の質感をなくしたい! ってときは、もう一回明瞭度-100%を作成して、追加してもOKです。
全体的に濃いしみが多いって時にオススメ。

修正しすぎて毛穴が消えちゃった!という場合は、ノイズとかを使って肌の質感を追加してあげるのも有りだと思います。

また、パッチツールでほうれい線の濃さを修正したいとき。

1.パッチツールでほうれい線をかこむ

パッチツールを使用して、修正したいほうれい線の範囲を選択している様子。

2.周りの肌のきれいなところをクリックして、ほうれい線を消す

パッチツールの選択範囲をきれいな肌の部分へ移動させ、ほうれい線を馴染ませている操作。

3.メニューの「ピクセル」-「フィルター」-「○○をフェード」をクリック。

○○には直前の動作が入ります。直前の動作の効果のかかり具合を調整する機能です。
ショートカットはCtrl+Shift+F
フィルターメニューからフェード機能を選択する操作。
フェードのゲージをいじることで、ほうれい線の薄さを調整できます。
完璧に消したら不自然なので、ちょっと残したいときに。
フェードダイアログで不透明度を調整し、ほうれい線の残り具合を微調整している様子。

8.完成

全てのレタッチ工程が完了した、架空の女性のポートレート。非常に滑らかで自然な美肌に仕上がっている。
顔の一部分を拡大したBefore/After比較。毛穴の質感を完全に殺すことなく、シミだけが綺麗に消えているのがわかる。
毛穴の質感を残したまま、シミやしわを和らげることができました。
肌レタッチ完了後の顔全体の比較画像。
また、「毛穴なんて要らん!写真加工アプリみたいに、のっぺりつっぺり陶器美肌にしたいんだ!」って時は、周波数分離の時に「Bilateral」を選び、半径、許容量、ともに破綻しない程度に右側に上げて作成し、高周波数レイヤーを削除すると簡単に美肌が作れます。
周波数分離で方式をBilateral(バイラテラル)に設定した際の操作画面。エッジを維持しつつ面を平滑化している。
Bilateralは低周波側に指定した分エッジを残せるので、邪道な使い方ができます(笑)
今回はそばかすがちょっと残ってしまったけど、ボタン一つでこれだけキレイにできるので便利です。
Bilateral方式を用いた簡易美肌レタッチのBefore/After比較。
おじさまも、周波数分離で瞬間たまご肌。
男性のモデル画像に周波数分離を適用し、シワや肌の荒れを自然に補正した比較。
なんかピンボケてるなぁって画像も、周波数分離をかけた後に高周波数レイヤーを複製して2枚重ねてあげれば、簡単にシャープにすることができます。
マスクも使えるので、一部だけシャープにしたいっていう時にも便利。
高周波レイヤーを複製して重ねることで、画像全体に鋭いシャープネスをかけた比較。
また、服のしわを消すときなどにも使います。
タオルのシワとか、ディティールを残したままキレイにシワだけを消すことができます。
大きなしわを和らげて、細かいシワを消す、という微調整も可能です。

いろいろと使い勝手がいいので、是非使ってみて下さい。
正直、Photoshopにはこの機能ないので、欲しいぐらいです(=・ω・=)

Photoshopで周波数分離をする方法

一応、将来Photoshopに移行する人用に、Photoshopで周波数分離をする方法を簡単に解説しておきます。

1.背景レイヤーを2枚複製する

Photoshopのレイヤーパネル。背景レイヤーを2回複製し、高周波と低周波という名前を付けている。
分かりやすいよう、複製したレイヤーに「高周波」「低周波」と名前をつけました。

2.低周波レイヤーをガウスぼかしでぼかす

Affinityで「Gaussian」を選んだ時の感じで、ぼかしてください。
ガウスぼかし以外のぼかしを使ってもOKです。

3.高周波レイヤーを選択した状態で、「イメージ」-「画像操作」

4.レイヤーを「低周波」に、描画モードを「減算」に、スケール(拡大・縮小)を2に、オフセットを128にする

Photoshopの画像操作ダイアログの設定画面。レイヤーに低周波を選択し、描画モードを減算、スケール2、オフセット128に設定している。
画像操作を適用した後、テクスチャのみが抽出されたグレーの高周波レイヤー。
画像操作は、特定のレイヤーと、指定した方法で加工した画像を作ることができる機能です。
今回はぼかしたレイヤーを減算で引いた画像=低周波でぼかしたのを復活させる高周波のレイヤー、を手に入れました。

オフセット128は0~255のちょうど半分=ニュートラルグレー
拡大縮小(スケール)は……2の理由はちょっと分かんないです。2にするとちょうど戻るんで、定番値として覚えて下さい。

5.高周波レイヤーの描画モードを「リニアライト」にして完成。

ちなみに、画像操作をかけるときに、拡大縮小を小さくすればするほど、高周波成分が強く出て、シャープになります。

少しでも参考になれば!(=・ω・=)

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