
AffinityPhotoを使って肌をきれいにする方法、周波数分離編。
肌のレタッチ方法はいろいろなやり方があると思うので、あくまで素人の一例として参考にしてもらえると嬉しいです。(=・ω・=)
Fireflyで生成した、こちらの架空の女性の肌をきれいにしていきます。
本来なら周波数分離をかける前に、ある程度インペインティングツールなどで大きなシミなどを消しておいた方がいいです。
……が、練習の為、今回は全部周波数分離でやります。
1.周波数分離をかける
1.画像をCtrl+Jで複製する
これから使う「周波数分離」は非破壊編集ではないので、バックアップの為に画像を複製しておきます。2.複製したレイヤーを選択した状態で、メニューの「ピクセル」-「フィルター」-「周波数分離」をクリックする
「周波数分離」とは、ひとつの画像を「低周波部分(色、トーン)」と、「高周波部分(テクスチャ、ディテール)」に分けて、それぞれ個別に編集できる機能です。
コントラストの高い部分と、コントラストの低い部分を分ける感じ。
低周波部分をいじれば、
・肌の色ムラを消したり、肌を明るくしたりできる
・にきび跡、そばかす、シミなど色の変化があるところを消す
高周波部分をいじれば、
・目立つ毛穴を消去
・しわを薄くできる
画像を低周波と高周波に分けることで、毛穴を消さずにシミを消したりなど、自然な感じに画像を調整することができます。
3.方式を「Gaussian」にし、半径を肌の毛穴が左に表示されるくらいの位置に調整する。
左が高周波、右が低周波です。
半径で指定した分右の画像をぼかし、左のエッジ部分を後で上から乗せてフチをはっきりさせる感じになります。
下の「ミラー」にチェックを入れると、同じ画像で表示されます。
こっちのほうが見やすいかな?
「適用」を押して確定させてください。
数値をどのくらいにすればいいか、ですが、
肌のキメが、高周波の方にすべて移動するぐらいに。
もしくは、修正したい項目が右、または左に移るぐらいに調整するといいと思います。
今回はシミが酷くて両方に分かれちゃってますが(´・ω・`)
片方だけ修正すればいいくらいにぼかすと楽です。
2.低周波数側を調整する
1.低周波数レイヤーだけ表示する
レイヤーを見ると、「高周波数」と「低周波数」というレイヤーが新規で作られていると思います。右側にある目のマークをクリックして、「低周波数」レイヤーだけを表示してください。
2.低周波数レイヤーを複製する
低周波数レイヤーを選択した状態で「CTRL+J」を押し、レイヤーを複製します。この複製したレイヤーをぼかして肌をきれいにし、マスクを使って必要な部分だけ表示する、という手法を使います。
3.ライブフィルターで「表面ぼかし」をかける
ぼかしブラシツールでなぞってきれいにしてもいいのですが、めんどいのでフィルターで一気にぼかしちゃいます。レイヤーパネルの下にある「ライブフィルター」をクリックし、「表面ぼかし」を選択。
「半径」と「許容量」を、肌がきれいに見えるぐらいに調整します。
許容量を一旦100にしてから、半径で気になるところが消えるぐらいにぼかすと調整しやすいと思います。
半径も許容量も、気になるところがギリギリ消えるぐらいのところで調整してください。
あまりぼかしすぎるとやりすぎになるので。
4.ぼかしたレイヤーにマスクをかける
レイヤーの左側に>右を向いた矢印があると思うので、それをクリックしてレイヤーの中身を表示させてください。レイヤーパネルの下にある「マスクレイヤー」をALTキーを押しながらクリックします。
マスクレイヤーは、白くなぞったところを表示し、黒くなぞったところを非表示にするというレイヤーです。
ALTキーを押しながら作成すると、黒で塗りつぶされたマスクレイヤーを作成することができます。
真っ黒のマスクレイヤーが作成されたら、「表面ぼかし」レイヤーのサムネイル部分にドラッグ&ドロップして下さい。
レイヤーの順番が、こんな感じになればOKです。
5.マスクを白のブラシで塗り、ぼかしをかける範囲を指定する
マスクレイヤーをアクティブにした状態で、ペイントブラシツールを使って、肌をきれいにしたいところを白で塗ります。白でなぞったところに表面ぼかしが適用されます。
これだけでも大分肌がきれいになりました。
表面ぼかしで消え切らなかったシミなどは、インペインティングブラシツールなどを使って取ってあげてください。
3.高周波数側を調整する
1.高周波数レイヤーのみを表示する
今度は高周波のほうを修正していきます。右側の目のマークをクリックして、「高周波数」レイヤーのみ表示させてください。
2.「高周波数」レイヤーを選択した状態で、ライブフィルターから「明瞭度」を選択する。
シワや毛穴など、コントラストを低くしたい部分を、ぼかしブラシでなぞったりインペインティングブラシツールで消したりしていくのですが、またまた面倒くさいので、明瞭度フィルターで一気にコントラストを落としたいと思います。「高周波数」レイヤーを選択した状態で、明瞭度ライブフィルターを作成してください。
別にできちゃった時は、明瞭度ライブフィルターレイヤーを、高周波数レイヤーの「レイヤー名」部分にドラッグ&ドロップして下さい。
サムネイル、レイヤー名、どちらにドロップするとどう効果が変わるかなどについては、「調整レイヤー①/Affinity3」を参照してください。
大体、調整レイヤーやライブフィルターは「レイヤー名」の上に。
マスクは「サムネイルの上に」ドロップしておけばOKです。
3.明瞭度の強度を弱める
今回は-100%にしました。一旦-100%で作っておいて、後でもう一回調整するといいです。
4.ALTキーを押しながらマスクレイヤーをクリックする
黒で塗りつぶされたマスクレイヤーが作成されます。
5.作成したマスクレイヤーを、明瞭度のサムネイルの上にドラッグ&ドロップする
6.作成したマスクレイヤーに、気になるところを白ブラシで塗っていく。
マスクレイヤーをアクティブにした状態で、気になるところを白ブラシで塗りつぶしていきます。しわとか、シミとか、毛穴とか。
白く塗ったところのコントラストが下がり、柔らかくなります。
※肌やシワの質感をある程度残したいため、明瞭度を下げてコントラストを下げてます。
完璧に消したいときは、インペインティングブラシツールなどで消しちゃってOKです。
低周波数レイヤーを表示すると、どんな修正ができたか確認することができます。
7.まだ気になるところを、インペインティングブラシツールなどできれいにしていきます。
明瞭度を下げることである程度きれいになりますが、シミや深いシワなど、まだ消したいところがあると思います。その場合は、高周波数レイヤーをアクティブにして、インペインティングブラシツールなどで気になるところをキレイにして下さい。
明瞭度フィルターがかかってると重いので、一旦非表示にしてから、インペインティングブラシツールで大きなシミを消していくといいと思います。
インペインティングツール、結構重いので、自分は修復ブラシツールの方をよく使います。
Altキーを押しながら参考にしたいキレイな場所をクリックし、気になるシミをなぞる感じ。
パッチツールも、直したいところを囲って、キレイな場所にカーソルを移してクリック、と慣れれば使いやすいです。
でも、大体インペインティングブラシツールで何とかなるから、初心者さんにはインペインティングブラシツールがオススメ。
慣れてきたら修復ブラシやパッチツールの方が、早くてイメージ通りに仕上げやすいです。
全体的にもっと肌の質感をなくしたい! ってときは、もう一回明瞭度-100%を作成して、追加してもOKです。
全体的に濃いしみが多いって時にオススメ。
修正しすぎて毛穴が消えちゃった!という場合は、ノイズとかを使って肌の質感を追加してあげるのも有りだと思います。
また、パッチツールでほうれい線の濃さを修正したいとき。
1.パッチツールでほうれい線をかこむ
2.周りの肌のきれいなところをクリックして、ほうれい線を消す
3.メニューの「ピクセル」-「フィルター」-「○○をフェード」をクリック。
○○には直前の動作が入ります。直前の動作の効果のかかり具合を調整する機能です。ショートカットはCtrl+Shift+F
フェードのゲージをいじることで、ほうれい線の薄さを調整できます。
完璧に消したら不自然なので、ちょっと残したいときに。
8.完成
毛穴の質感を残したまま、シミやしわを和らげることができました。
また、「毛穴なんて要らん!写真加工アプリみたいに、のっぺりつっぺり陶器美肌にしたいんだ!」って時は、周波数分離の時に「Bilateral」を選び、半径、許容量、ともに破綻しない程度に右側に上げて作成し、高周波数レイヤーを削除すると簡単に美肌が作れます。
Bilateralは低周波側に指定した分エッジを残せるので、邪道な使い方ができます(笑)
今回はそばかすがちょっと残ってしまったけど、ボタン一つでこれだけキレイにできるので便利です。
おじさまも、周波数分離で瞬間たまご肌。
なんかピンボケてるなぁって画像も、周波数分離をかけた後に高周波数レイヤーを複製して2枚重ねてあげれば、簡単にシャープにすることができます。
マスクも使えるので、一部だけシャープにしたいっていう時にも便利。
また、服のしわを消すときなどにも使います。
タオルのシワとか、ディティールを残したままキレイにシワだけを消すことができます。
大きなしわを和らげて、細かいシワを消す、という微調整も可能です。
いろいろと使い勝手がいいので、是非使ってみて下さい。
正直、Photoshopにはこの機能ないので、欲しいぐらいです(=・ω・=)
Photoshopで周波数分離をする方法
一応、将来Photoshopに移行する人用に、Photoshopで周波数分離をする方法を簡単に解説しておきます。1.背景レイヤーを2枚複製する
分かりやすいよう、複製したレイヤーに「高周波」「低周波」と名前をつけました。
2.低周波レイヤーをガウスぼかしでぼかす
Affinityで「Gaussian」を選んだ時の感じで、ぼかしてください。ガウスぼかし以外のぼかしを使ってもOKです。
3.高周波レイヤーを選択した状態で、「イメージ」-「画像操作」
4.レイヤーを「低周波」に、描画モードを「減算」に、スケール(拡大・縮小)を2に、オフセットを128にする
画像操作は、特定のレイヤーと、指定した方法で加工した画像を作ることができる機能です。
今回はぼかしたレイヤーを減算で引いた画像=低周波でぼかしたのを復活させる高周波のレイヤー、を手に入れました。
オフセット128は0~255のちょうど半分=ニュートラルグレー
拡大縮小(スケール)は……2の理由はちょっと分かんないです。2にするとちょうど戻るんで、定番値として覚えて下さい。
5.高周波レイヤーの描画モードを「リニアライト」にして完成。
ちなみに、画像操作をかけるときに、拡大縮小を小さくすればするほど、高周波成分が強く出て、シャープになります。少しでも参考になれば!(=・ω・=)