ゼロから始めるAffinity3 Affinity上級者(?)講座その5 解像度について

2026-09-30

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Affinity V3 初心者向け解説アイキャッチ
ゼロから始めるAffinity3 Affinity上級者講座その4 ショップカードを作る の続き。


例によって上級者(?)講座なので、読み飛ばしちゃってOKです(=・ω・=)
正直、間違ってるところもあるかもしれません。
なんせググっても情報が全然ないんだ(´・ω・`)有識者の意見求む。

DPIって?

DPI(ディーピーアイ)はDots Per Inchの略で、1インチ(2.54cm)あたり、ドットが何個あるか、を表します。
(※入力解像度・実効解像度として扱うときの解説。PPI。詳しくは後で解説)

1インチの中に、4個のドットがあれば、4dpiです。
8個のドットがあれば8dpiです。

見やすいよう2.54×2.54の四角で描いたけど、横方向だけね。縦は無視してね。
DPI(1インチあたりのドット数)概念の図解

PPIって?

(=・ω・=) < PPI ってのも聞くけど、PPIってなに?

PPI=Pixels Per Inch、1インチあたり何ピクセルあるか、です。

1インチの間にあるのがピクセルか、ドットか、の違いです。
ピクセルについては「ゼロから始めるAffinity3 Affinity中級者講座その18 ベクターとラスター」でちょっと触れましたね。
PPI(1インチあたりのピクセル数)概念の図解
画面上で見るときは1ppi=1dpiなので、ほぼ同じものだと思っちゃって大丈夫です。 ソフトによって、DPIと書いてあったりPPIと書いてあったりブレがあります。(後程解説)
ややこしいので、今後はppiと統一して呼びます。

ピクセル・ドットが細かければ細かいほど、印刷は滑らかに、キレイに見えます。
一般的な印刷は350ppiで十分キレイに出るといわれています。
解像度の違いによる印刷精度の変化
(=・ω・=) < ppiが多いほどキレイならば、1200ppiとかにすればもっときれいに印刷できるんじゃ?

とある条件ならキレイになりますが、大体の場合オーバースペックになります。

その解説をするために、ここで新たな用語、LPI(エルピーアイ)について解説します。

LPI

どんなに細かいデータを作ったって、印刷機の方でその細かい点を出力できなければ意味がありません。
前回、CMYKでいろんな色を表現するために、RIP(Raster Image Processor/リップ)で網点を作成すると解説しましたよね。
RIPによる網点作成のイメージ図
印刷機でどれくらいの細かさの網点を描けるかは、LPI(Lines Per Inch)、1インチあたりに何本の線が描けるかで表されます。
LPI(スクリーン線数)の概念図
線、と言いましたが、正しくは網、ドットですね。
網点の大きさを変えることで、濃度を表現します。

ドットが大きければ黒っぽく、ドットが小さければ白っぽく見えます。
網点のサイズによる濃淡表現の比較
ひし形網点による濃度50%の表現例
こんな感じで、ドットの大きさを変えて濃度を表現します。

網点の形は丸だったり四角だったりいろいろあるんですが、例では区別しやすいようひし形にしときます。遠くから見るとグレーに見える、50%の網です。
微細なドットで構成された網点の詳細図
ちなみに、この網自体も小さなドットで描かれてます。
今解説すると混乱しちゃうんで、詳細は後程。
1インチあたりの網点配列(LPI)の概念図
lpiは、網を線上にいくつ並べられるか、です。
100%で塗れば線みたいなもんなので、このまま線呼びでいきましょう。

人の目で認識できるのは1インチに175線くらいです。
試しに、2.5cmの四角を書いて、その中に175本の線を書いてみて下さい。……書けないですよね(=・ω・=)
つまり、そのくらい細かい作業をやってくれています。
175LPI相当の細線密度の見本
これで175線ぐらいなので、これを2.5cmのサイズに小さくした感じ。

これ以上小さくしても、人間の目ではほぼ見ることができません。
ので、大体の印刷では150lpiや175lpiで網点を作成します。

新聞とか荒い紙に印刷するものはもっと低いlpiにします。
どんなに細かく出力したって、紙がボコボコでインクが乗らなきゃ意味がないです。

紙が荒いと網点がつぶれたり滲んだりするので、紙や用途に合わせてlpiを指定します。
lpiが高ければ高いほどいいって訳でもないです。高いと逆に扱いづらくなったりします。

美術書や高級印刷など、できるだけ精密に出したいものは頑張って300lpiで出すこともあります。 だいたい表面が滑らかに加工された、高級な紙(塗工紙)を使って印刷します。
だから美術書とか画集って値段が高いんですねぇ。

必要な解像度について

(=・ω・=) < 1インチに175本しか書かないんじゃあ、普通の印刷の時は175ppiで十分ってことじゃない?

1インチに175本しか線を書かないなら、1インチに175個ドットを書く175dpi(ppi)で十分に思えます。
LPIとPPIの関係(175線対175ppiの比較)
しかし、実際に印刷するとき、CMYKが重なって線に見えたり、消えたりしないよう、CMYKを別々の角度で重ねます。
CMYK各色の網点角度(スクリーン角度)の重ね合わせ
重ねる角度は会社によって違うので、一例ね。

勉強不足故、ここらへんがちょっとあやふやなんですが、
斜めとか
角度を変えると必要となる情報量が増えるから、カラー印刷の時、ppiはlpiの1.5~2倍で指定するのがいい、とされています。

45度とか75度とかになると、lpiの線を跨がる位置にドットが来ちゃうからかな?
角度変更による網点と解像度の関係
情報量が多ければ、判断材料が多いから網が描きやすい……って感じなんだと思います。
ここらへん、解説してるサイトがマジで無くてよく分からん(´・ω・`)

とりあえず2倍あれば足りるよね、って感じらしい。
LPIの2倍のPPIが必要な理由の図解
一般的な印刷では175線(または150線)がよく使われているので、
175lpi×2=350ppi

だから、カラー印刷の時は350ppiがいい、と言われています。

(=・ω・=) < カラー印刷のとき? モノクロだと違うの?

モノクロ……というか、コントラストが強い線があるときは、600ppiがいいと言われています。

lpiが関係してくるのは 網=100%でベタっと塗らないもの、なので、
白か黒かできっちり塗り分けする場合、lpiの制限を受けません。
白黒2値表現と網点表現の違い
lpiの網自体、小さなドットで書かれてると言いました。このドットが、印刷機の持つ性能です。
網を使わない分、このドットの性能をフルに生かして書くことができます。
印刷機の最高解像度ドットによる直接描画の仕組み
カラーだと網点が混ざって輪郭のギザギザが目立ちにくいですが、
モノクロだと輪郭のエッジやギザギザがダイレクトに目立ちやすいです。

人の目はコントラストが強いものは、はっきり見えてしまう性質があります。
普通なら350ppiくらいしか見えないのに、コントラストが強いものはフチのガタガタが見えてしまいます。
コントラストの高い輪郭のギザギザ(ジャギー)の拡大例
なので情報量の多い600ppiにすると、lpiの制限を受けず、印刷機の性能をフルに生かした点で書くことができ、輪郭が滑らかに再現されます。

完全な白黒2階調(漫画原稿とか)だと、輪郭のギザギザが目立つため、1200ppiで入稿してください、と言われることもあります。

けどまぁ、最近はRIPの性能が上がっているので、白黒でも350ppiでキレイに出ますよーっていうところも多いです。
印刷所の方で目安のppiを教えてもらえると思うので、それに沿って作成してください。

結局PPIはいくつ?

(=・ω・=) < 結局、ppiはいくつにすればいいの?

印刷機や印刷するものによる……としか……(´・ω・`)

一般的なカラー印刷の場合。lpiが175線のとき。
データは350ppiあれば十分です。だって1インチに175線しか網が書けないんだから。

それ以上のppiで作っても、オーバースペックになります。
ppiが多いほどデータが重くなるので、オーバースペック過ぎると作業効率が悪くなります。
ファイルがなかなか開かず、場合によってはフリーズして落ちるので腹立ちます(=・ω・=)

150lpiだったら300ppi、200lpiだったら400ppiと、lpiに合わせてppiを変えます。

じゃあ、すべてlpiに合わせるのかというと、そんなこともないです。
白黒2値とか、コントラストが強い線画などは、600ppiとかに上げたほうがキレイになります。
カラーでも、コントラストの高い細かい線で描かれた緻密なイラストは600ppiの方がキレイな場合もあります。

また、175lpiでも、350ppiも要らない、なんてことがあります。

タイル画やモザイク画は、近くから見るとドットが目立っても、遠くから見ると細かいところは見えず、ひとつの絵に見えます。
遠くから見るものは、細かいところが見えないので荒い解像度で大丈夫です。
視認距離と必要解像度の関係(大判ポスター等の例)
大きなポスターなど、ファイルが大きくなりやすいので、ppiは200も有れば十分だと言われます。
ポスターが大きくなればなるほど、荒くても大丈夫になります。

10mくらいのでっかい看板のデータを作るのに、チラシぐらいの細かさでデータを作っても無駄になってしまいます。ファイルサイズもとんでもないことになるし。10ppiもあれば十分だったりします。

……ってなわけで、印刷機のlpiに合わせたり、どのくらいの距離から見るものを作るかによって、ppiを決める形になります。
大体、印刷所のホームページに書いてあります。
書いてない場合、一般的に350ppiでOKです。

今回名刺を400ppiにしたのは、コントラストの強い文字がメインだし、手に持って近くで見る名刺はできるだけキレイにしたいなーと思って400ppiにしました。
プリントパックという、安くて使いやすい印刷所も400ppi推奨してたんで。

印刷会社の方で350ppiにしてくれと書いてあったら、指示された通り350ppiで十分です。

解像度について、なんとなーくイメージが付きましたでしょうか?
正直、分かんなくて大丈夫です。
分からなくても350ppiで作るようにしておけば、大体問題ないです(=・ω・=)

(=・ω・=) < この印刷機は2400dpiで出せるって書いてあるんだけど、2400ppiでデータ作ってもいいの?

その箱を開けてはならない……💀

こっから先はこんがらがると思うので、2400dpiという文字を見たことは忘れて「印刷は350dpiあれば十分」とだけ覚えて、引き返してください。

どうしてもそのパンドラの箱を開けたいという方は、僕自身よく分かってないけど、調べてたどり着いたことを書いときます。間違ってたらメンゴ。

線数(lpi)の解説をしたときに、ドットの大きさで濃さを表すと解説しました。
網点を構成する出力ドットの概念図
この網自体も小さなドットで描かれてますと解説しました。

レーザーなどで本当に小さな点を書いていきます。
例として、1lpiの網を書くのに、16個のドットを使うとしましょう。

4lpiなので、16×4=64個のドットを、1インチ内に書くことができます。
出力解像度DPI(1インチあたりのドット数)の基本図
この、1インチ内に何個ドットを書けるかを、dpiと呼びます。
この場合、64dpiになります。

(=・ω・=;) < えっ、dpi? また??

ここがこんがらがるポイントなんですが、dpiはもともと、印刷機でどのくらいの細かい点が書けるかを表す、出力解像度のことです。

一般的に使われる、ppiとほぼ同じ意味で使われるdpi……。

こちら、正しくはppiで、昔うっかりppiと書くべき場所にdpiと書いてしまったところから広まった「誤用」のようです。

だからppiとdpiの説明をしたときに、同じようなものと解説しました。
だって、ppiの意味でdpiという名が使われちゃってるんだもの。そりゃ同じになるよね。

ソフトによって、DPIと書いてあったりPPIと書いてあったりブレがあるのも、PPIと正しい書き方をしているか、DPIと間違ったままやっちゃってるかの違いです。
ちなみにAffinityはDPI派。間違っとる側やないかーい。

今ではこっちの使い方のほうが有名なんで、ピクセル(モニター上)とドット(印刷上)の違いだよーって解説しているページも多いです。

独壇場(どくだんじょう)ってみんな言うけど、正しくは独擅場(どくせんじょう)だよ、みたいな。間違った使い方のほうがもう市民権得てる。

なんで、もうppi≒dpiで覚えちゃっていいと思います。

本当は違うんだよーってことだけ、記憶の片隅に置いておいてください。普段は忘れててOK。
印刷屋さんとか、プロの人とか、dpi警察の人とお話しするときに、記憶を呼び戻してください。
PPI・LPI・DPIの位置付け構造比較図
こうやって並べると、確かに図は合ってるんだけど。
入力解像度から出力解像度への変換プロセス
イメージ的にはこんな感じかな。本当はlpi斜めに入るからちょっと違うんだけど。

ppiは濃い色から薄い色まで、ピクセルだからRGBの階調を持ちます。
lpiで、その階調を網に変換。
dpiで、その網のドットを描きます。

ppiと比べて、dpiの数字は印刷機の性能による、大きめの数字になります。
2400dpiとか。
会社に置いてあるレーザープリンターは600dpiとか1200dpiが多いかな。

600dpiのプリンターで出すために、600ppiのデータを用意すれば、ppi=dpiになりますね。 ppi=dpiも合ってるっていえば合ってる(=・ω・=)
入力解像度のdpi(本当はppi)と区別して、出力解像度と呼ぶことが多い印象です。

2400dpiの印刷機って書いてあるから、2400ppiで入稿しよ~☆ とか、しないでください。
大体350ppiで十分にキレイに出ます。

画像をキレイに出したいから高解像度で入稿したい! と思うかもしれませんが、アンシャープマスクをかけてエッジ(境界線)をハッキリさせた方が、高解像度にするよりキレイに見えたりします。
アンシャープマスクについては「フィルタ―⑥/Affinity3 アンシャープマスク・明瞭度・ハイパス・マルチバンドシャープ」でちょこっとだけ解説。
ライブフィルターのアンシャープマスクによるくっきり補正効果
そこらへんは印刷会社の人や、印刷に詳しいデザイナーさんなど、プロの手を借りたほうがいいと思います(=・ω・=)

正直、ボクは乱視&極度の近眼持ち(AZOORも持ってる)なので、極端に悪いデータ以外、わずかな差しかない出力の違いを見せられたって分からんです(´・ω・`) 誤差誤差。
最低限読めて、伝えたい情報が伝わればOKのスタンス。

めちゃめちゃキレイに出そうとするとお金も時間もかかるので、ある程度妥協が必要だと思ってます(=・ω・=)
こだわるなら印刷に詳しいデザイナーさんにデータ作成を依頼して、校正をみっちりやってくれる営業窓口付きの高い印刷所さんにお願いしましょう。
格安牛丼屋に高級フランス料理のクオリティを求めてはいけません。

ちなみに、すべての印刷がこういう仕組みで作られているわけでもないです。
インクジェットの場合は網を作らず、直接インクを吹き付けて出力するので、lpiの概念がありません。
その他にも、網点をランダムに出してモアレしにくくする新RIP技術があったり。

これで解説したことがすべてではありません。
あくまで乱暴に一例を解説しただけなんで。ふんわりと、大体の考え方だけ伝われば、と。

日進月歩、日々印刷技術は進化してます。僕が同人誌印刷して遊んでたの、もう10年以上前なんで。最近のことは分からーん(´・ω・`)
興味ある方はこの記事をきっかけに、是非調べてみて下さい。

色々解説しましたが、正直、覚えなくていいです。
なんか困ったら印刷所の人に聞けばOKです。大体ホームページに必要なことは書いてあります。

不安になったら、最近はクラウドワークスとか、プロのデザイナーにお願いできる窓口がたくさんあるので、そっちにお任せしちゃいましょう!
一応必要最低限のことはできるよう、解説頑張りますが(=・ω・=)

これだけ長くつらつらと解説しましたが、結局。覚えておかなければいけないことはひとつだけです。

印刷データを作るときは印刷所の推奨ppiにする。大体350ppiぐらい!!

これだけ覚えておけば大丈夫です(=・ω・=)

それでは、次回。名刺を作るときに気をつけたほうがいいデザイン関係について確認しておきましょう(=・ω・=)

ゼロから始めるAffinity3 Affinity上級者講座その6 に続く

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