調整レイヤーについて②の続きです。
調整レイヤーについて①
調整レイヤーについて②
チャンネルミキサー
出力する色を個別に調整することができます。
CMYKのほうが説明しやすいので、CMYKで説明します。
印刷物はCシアン、Mマゼンタ、Yイエロー、Kブラックを重ねて色を作っているのですが、その各色の割合を変えることができます。
例えば、出力チャンネルで「シアン」を選んだ時、下の色の代わりに「シアン」で塗る、という感じです。説明むずいな。
シアンを「0%」にすると、シアンが出力されなくなります。
黒を100%まで上げると、本来黒で出力されるべきところをシアンで塗ることができます。
シアン、マゼンタ、黄の各色をすべて0%にすると、白黒画像にできます。
各チャンネルをすべて0%にしたあと、シアンチャンネルの黒を上げていくと、シアン1色で塗りつぶした画像にできます。
これはもう、実際に触ってもらって体感してもらった方が早いと思います。
使い方としては、マスクと組み合わせて画像の一部に色をつける使い方や、一部の色をがっつり違う色に変えたりする方法でしょうか。
印刷時にK100%の白黒を作りたい、という時に彩度を落とすだけだとCMYが混ざった茶色っぽい黒になってしまいますが、この方法で白黒化してあげればK100%の白黒が作れます。
また、シアンとマゼンタのチャンネルをすべて0%にした後で、黄色のチャンネルでシアンとマゼンタの数字を上げてあげると、シアンとマゼンタを塗るはずだった場所をすべて黄色で塗りつぶせるので、はっきりとした色の変更ができます。
色を変えるのにもいろんな方法があるので、自分の使いやすい方法を見つけて下さい。
個人的にはCMYKモードを使えば直感的に色を変えられるのでよく使います。
RGBだと反対色のことを考えるのが面倒なので、RGB画像なのにCMYKで調整できるこのチャンネルミキサーは、Photoshopより優れた機能だと思ってます。
個人的に、色を変えるときに一番使っている機能だったりします。慣れるまでが大変。
グラデーションマップ
画像をグラデーションで塗りつぶせる機能です。
左側が暗い色、右側が明るい色で、指定したグラデーションで一気に塗りつぶすことができます。
黒い商品を白い商品に変えるときとかによく使います。
あとは、銀色の商品を金色の商品にしたりとか。
黒いソファーを白いソファーに。
金属を違う金属にしたりできます。
特定色域の調整
チャンネルミキサーが「特定のカラーモード内でのバランスを取る」ことしかできないのに対して、特定色域の調整だと「赤」「黄」「緑」「シアン」「青」「マゼンタ」「白」「中間色」「黒」の9つの色を好きなように調整することができます。
もうちょっと青を強くしたいな、と思ったら、「青」を選んで、黒のゲージを右に上げてみたり。
黒で塗るべきところを「青」で塗れるので、簡単に青を強くすることができます。
黒のゲージを上げ下げするのが一番使いやすいかと。
チャンネルミキサーと同じで、下のゲージで塗るべき色を、ダイヤログで選んだ色で塗るという機能です。
チャンネルミキサーより、ちょっと柔らかい感じで色を変化させます。
「相対」にチェックを入れておくと、さらに自然に色を調整することができます。
「白」「中間層」「黒」という項目があるので、ハイライトだけもーちょっと青くしたい、という時などに「特定色域の調整」で調整すると、使いやすいかなぁと思います。
個人的には、映り込みの色を消すときによく使います。
切り抜き画像などの作成時に周りの色が映り込んでいると不自然になってしまうので、特定色域の調整を使って要らない色を消したりします。
正直、チャンネルミキサーと特定色域の調整は、他の機能で全然代用できるので、無理に使わなくてもいいと思います。
他の機能を使ってもどうしてもうまくいかない、という時に触ってみるぐらいの感覚で。
「シャドウ」「中間調」「ハイライト」に分けて、カラーのバランスを整えることができます。
例えば、中間層は緑が多いので、緑を強めにして鮮やかに。
ハイライトは青を多くして抜け感を増そう、など。
明るい・中間・暗いの三段階で調整できるので、細かい色調整をしたいときに便利です。

他の機能を使ってもどうしてもうまくいかない、という時に触ってみるぐらいの感覚で。
カラーバランス調整
「シャドウ」「中間調」「ハイライト」に分けて、カラーのバランスを整えることができます。
例えば、中間層は緑が多いので、緑を強めにして鮮やかに。
ハイライトは青を多くして抜け感を増そう、など。
明るい・中間・暗いの三段階で調整できるので、細かい色調整をしたいときに便利です。
ソフト校正
特定のデバイス向けに変換した画像を確認することができます。
例えば、RGBで作った画像をJapanColor2001Coated(一般的な印刷プロファイル)で印刷したときにどういう風に見えるか、プレビューすることができます。
…が、実際やってみなきゃ分からないところが大きいと思うので、向こうから指定されない限り使うことはないと思います。
ほぼ使うことのない機能、と思っていいかと。
調整レイヤーについて④/AffinityDesignner、AffinityPhoto に続く