2025-12-03

ゼロから始めるAffinity3 Affinity初心者講座その3 スタジオ・画面移動・境界線



ゼロから始めるAffinity3 Affinity初心者講座その2の続き

さて、それでは「その1」を作っている時に「あれ、これはどうするんだろう?」と疑問に思うであろうことを解説していきます。

皆さま、「その1」を作成している時に、疑問に思ったことをメモしましたでしょうか?
これから回数を重ねて、少しずつその疑問を解決していきたいと思います。

ファイルを開く/閉じる



「その1」で保存したファイルを開いてみましょう。
Windowsの操作に慣れていれば、だいたい分かると思います。

一番最初に表示されるwelcome画面の「最近使用したドキュメント」から選んでみたり、
右上にある、「フォルダマーク」をクリックしたり……



メニューの「ファイル」-「開く」をクリックしたり…
(ショートカットキーはCtrl+O OpenのOと覚えると楽です)



Windowsのエクスプローラーから、保存した.afファイルをダブルクリックしたり、右クリックで開いたり,Addinity3ソフトの上にドラッグ&ドロップしたり……



お好きなやり方で開いてください。

また、開いたファイルを閉じるときは、メニューの「ファイル」-「閉じる」



または、ウィンドウの右上にある×ボタンを押すと閉じることができます。
Ctrl+Sでファイルの保存/上書きを忘れないように!



ファイルの内容を変更すると、左上のファイル名に[変更済み]と文字が表示されます。



変更されていると、閉じる前にその変更内容を保存するかどうか聞かれるので、保存を忘れないようにしましょう。



はい、で変更を保存してファイルを閉じる。
いいえ、で変更を破棄してファイルを閉じる。
キャンセル、で何もしないまま元の画面に戻る、です。

スタジオについて



さて、今まであえて説明していませんでしたが、画面左上の一番いい位置に陣取っているアイコンたち……気になりませんか?



こちら、Affinityの一番ウリの機能、「スタジオ」というものになります。

Adobe(アドビ)製品では、
  • ロゴや印刷物のデザイン=Illustrator(イラストレーター)
  • 写真加工=Photoshop(フォトショップ)
  • 書籍や頁物作成=Indesign(インデザイン)
とソフトを使い分けますが、Affinity3ではそれらすべてを1つのソフト内で作ることができます。なんて画期的。

3つのソフトの機能をひとつの画面に押し込むと、ツールの数とか半端なくなってしまうので、「スタジオ」という形で、よく使う機能を分けて、切り替えて、使っていきます。

スタジオ名をクリックすると、そのスタジオに切り替えることができます。
早速、「ベクター」スタジオをクリックして、切り替えてみましょう。

ベクター」はロゴ作成や、チラシなどのデザインに適した機能を集めてます。Illustratorに対抗。



ピクセル」は画像加工や、写真のレタッチに適した機能を集めています。Photoshopに対抗。



レイアウト」は書籍や、ページ物の作成に適した機能を集めています。Indesignに対抗。



その他、「CanvaAI」を使ったAI画像生成に適したスタジオや、Webページ制作のパーツ書き出しに適した「スライス」、色合い調整メニューを集めた「カラーグレーディング」など、様々なスタジオが用意されています。
もちろん、自分の使いやすい「スタジオ」を作ることも可能。

講座「その1」の手順に沿ってドキュメントを作ると、デフォルトで「ピクセル」が選択されていたと思います。
今回はそのまま「ピクセル」スタジオを使って、操作を解説していきたいと思います。

画面の拡大縮小をする



さて、「その2」で「Ctrl+マウスホイール」で画面の拡大縮小ができるよ、と軽く触れました。
実際に、Ctrl+マウスホイールを使って画面を拡大してみましょう。

マウスの真ん中についている、くるくる回せるボタン(マウスホイール)を、Ctrlキーを押しながら思うがままに回してみて下さい。
逆方向に回せば、画面を縮小できます。
(環境設定で、Ctrlキーを押さずに、マウスホイールだけでも拡大縮小できるようになります)

画面を大きく表示すれば、細かい調整が可能になります。

「使ってるマウスにホイールがないよ!」という方は、左にあるツールの一番下らへんに「ズームツール」があります。
それをクリックしてください。



マウスカーソルが虫眼鏡の形になります。



その状態でクリックすると、画面を拡大できます。
ALTキーを押しながらクリックすると、縮小できます。

画面をクリックして、右にドラッグするとスムーズに拡大することができます。
左にドラッグすると、同じように縮小できます。

ALTキーを押しながら、見たい範囲をドラッグして囲うと、その部分を拡大してみることができます。



囲った範囲を画面いっぱいに表示



ズームツールのショートカットキーは「Z」なので、マウスホイールを使わない人は「Z」のショートカットキーを覚えておくといいです。

また、「Ctrl」(れのキー)と「Ctrl」(ほのキー)でも拡大縮小できます。
スペースキーを押した状態でCtrlキーを押すと、ズームツールを選択している状態と同じ操作ができます。
自分の使いやすい方法で、画面の拡大縮小をして下さい。
(=・ω・=)<ちなみに自分は、環境設定でマウスホイールのみで拡大縮小できるようにし、細かい調整はスペースキー+Ctrl+マウスドラッグ、でしてます。便利。
Ctrlキー先に押しちゃうとできないので、スペースキーを押してからCtrlキーを押してください。

画面の移動をする



さて、画面を拡大すると、「もうちょっと右を見たいのに~」と、もだもだすることが多いかと思います。
一応、カーソルがある位置(ドラッグで拡大するときはカーソルの開始位置)を基準に拡大縮小しますが、狙った場所をピンポイントで拡大するのは、最初は難しいかと思います。



そんなときは、ズームツールの上にある、手のひらの形をした「表示ツール」をクリックして下さい。



表示ツールをクリックすると、カーソルの形が手のひらに変わります。
マウスをクリックしてドラッグすると、画面を掴んで移動することができます。



ショートカットキーの「」でも手のひらツールにできるのですが、
スペースキーを押すと、スペースキーを押している間だけ手のひらツールに切り替えることができます。超便利。

また、マウスホイールの押し込みでも、画面を移動することができます。
Blender(ブレンダー/3DCGソフト)使いの人はホイール押し込みの方が使いやすいかと。

画面移動と拡大縮小はものすごく使うので、ショートカットキーなど、自分の使いやすくて速い方法を見つけておくと、後々楽になります。

表示をキレイにする



さぁ、画面を拡大縮小してみて。多くの方はこう思ったのではないでしょうか?

「なんか、拡大すると線がガビガビしてない?」



気になるかもしれませんが、表示倍率100%で表示したときに、線がガビガビしていなければ大丈夫です。

左上のファイル名の横が、「100.0%」になっているとき、どう見えるか確認してください。



メニューの「表示」-「ズーム」-「100%」で、100%の大きさで表示できます。
(※WEB用の表示。印刷用の原寸表示は「実寸」を選んでください)

Ctrl+1を押すと、一発で100%表示できるので、このショートカットキーを覚えておくと便利です。(ちょっと高度なので覚えなくてもいいです)

さらに言うと、Ctrl+0を押すと、「アートボード」全体を表示することができます。
アートボード」とは、ドキュメントを開いたときに表示される白い画面、キャンバスの事を言います。
ひとつのドキュメントに複数のアートボードを作ることができます。

「アートボード」という単語は、これからよく出てくるので頑張って覚えて下さい。
アート(絵/art)が描かれたボード(板/board)です。
雰囲気で何となく「これかな?」と察せられればOKです。

うろ覚えでも、意味が分かればいいんです。ガチガチに暗記するのではなく、雰囲気で乗り越えましょう。



Ctrl+0は慣れてきたらものすごく使うショートカットなので、余裕ができたときに思い出してください。

100%表示でガビガビしていないなら大丈夫なんですが、どうせなら拡大してもできるだけキレイに見たいですよね?

そんな時は、ツールバーにある「べクター表示モード」アイコンをクリックしてください。
デフォルトでは「ピクセル表示モード」になっていると思います。



ピクセル表示モードは、現在のピクセルサイズに合わせて、実際のWEB上で表示される見栄えを確認することができます。

講座その1では、1280px×720pxでアートボードを作成しました。
これは、小さな点を横に1280個並べた画像、ということです。
ピクセル表示モードで思いっきり拡大すると、四角いマス目が見えてきます。

この1個を、1px(ピクセル/画素)と呼びます。



画素数が低いときは、ベクターも画素数を低く表示して……と説明すると難しくなるので、とりあえず「ベクター表示モード」にしておくと、線がキレイに見えるんだな、とだけ覚えておいてください。

講座が進んだときに、解像度とかDPIとかそこら辺の解説をする予定です(=・ω・=)
いまはとりあえず、「ベクター表示モード」にするだけでOKです。
ピクセルとかも、一旦忘れてOKです。

拡大すると、このくらい見栄えが違います。



環境設定からデフォルトの表示を「ベクター表示」に切り替えられるので、
気になった方は「Affinity by Canva(Affinity3) で最初に設定しておくと楽なこと」を参考にして下さい。

境界線を太くする



さて、講座「その1」で境界線に色を付けた方は、大体の人がこう思ったのではないでしょうか?

「もっと線を太くしたい!!」

デフォルトの境界線はほっそいです。



線を太くするには「コンテキストツールバー」を使うか、「境界線パネル」を使います。
「その1」で軽く触れた、「コンテキストツールバー」を使って線を太くしてみましょう。

1.線を太くしたい図形を、移動ツールでクリックして選択する



ドラッグして選択してもOKです。



2.ツールバーの下にある「コンテキストツールバー」から、「境界線の幅」をクリックして、好きな太さにする




スライダーを動かしても、ボックスに数値を入力してもOKです。

これで線を好きな太さにできるようになりました。

なんか変えたいなーって時は、オブジェクトを選択して、コンテキストツールバーにある項目を確認すれば、大体のやりたいことができるようになっています。
コンテキストツールバーにない時は、右クリックで表示されるメニューにあったりします。



できる限り解説していきますが、解説が間に合わないときは参考にしてみて下さい(=・ω・=)

今日覚えたこと
  1. ファイルを開く/閉じる…変更がある場合は、ファイル名のところに[変更あり]と表示される
  2. スタジオ…それぞれの作業に適した機能が集められている。作業によって切り替えて使う。
  3. ベクタースタジオ…ロゴやアイコン、チラシなどをデザインするのに便利な機能を集めた画面
  4. ピクセルスタジオ…画像加工や、写真のレタッチに適した機能を集めた画面
  5. レイアウトスタジオ…書籍や、ページ物の作成に適した機能を集めた画面
  6. 画面の拡大縮小…マウスホイール、またはズームツール、ショートカット
  7. 画面の移動…表示ツール、スペースキー、マウスホイール押し込み
  8. アートボード…ドキュメントを開いたときに表示される白い画面、キャンバス
  9. ベクター表示…拡大したときに線がキレイに見える


だんだん難しくなってきましたが、とりあえず用語は暗記しないで、なんとなく「これのこと言ってるのかな?」と察せられるレベルでOKです。
使ってるうちにそのうち自然と覚えてくるので、とりあえずは触って、いろいろ試してみましょう(=・ω・=)

Affinity初心者講座その4 に続く