さぁ、ここまでの講座で「その1」で疑問に思ったことは大分解決してきたと思います。
次は文字について確認していきましょう。
文字パネルを表示する
メニューから「ウィンドウ」-「テキスト」-「文字」をクリックしてください。
文字パネルが表示されました。
フォント(文字のデザイン)やサイズ、太さ、文字詰めなどを調整できます。
文字パネルをいじる前に、おしゃれなフォントのダウンロードをしておきましょう!
WindowsやMacにあらかじめ入っているフォントは「商用利用不可」となっていることが多いです。
何を作るかによって商用利用の可否が変わってきますが、商用利用可のフォントを使っておいた方が安全です。
インターネット上では、ありがたいことに無料で「商用利用可」のフォントを配布してくれているところがあります。
そのサイトの利用規約をちゃんと読んで、ルールを守りつつ使わせてもらいましょう。
オススメのサイトを紹介しておきます。
日本語組版のためのフォント for Affinity
https://type.suzume.dev/for-affinity/Affinity用に最適化したフォントを配布してくれています。縦書きも可能!
他にも、たくさんのサイトさんが商用利用可のフォントを配布してくれています。
素敵なフォントがあったら、是非お金を払って購入も視野に入れてみて下さい。
【注意】海外のフォントDLサイトに注意!
欲しいフォント名で検索すると、海外のフォントサイトにたどり着くことがあります。有料のフォントを無料で配っている違法フォントサイトが検索でよく引っかかるので、使わないよう注意してください。
Note 有料フォントって買った方がいいの?
「用途に寄る」としか言えません(=・ω・=)無料フォントで十分なら、無理して買う必要はありません。
どうしても欲しい!このフォントかっこいい!というフォントが出てきたら、購入してみましょう。
有料なだけあって、素敵なフォントがたくさんあります。
デザイナーとして働きたいなら「モリサワフォント」が使えたほうが有利ですが、その場合Adobe製品も必須になってくると思うので……。
個人的には、趣味でやるならGoogleFontとフリーフォントで十分じゃないかなーって思ってます(=・ω・=)
フォントのインストールが終わったら、一度AffinityDesignerを閉じて再起動してください。
フォントコレクションで「すべて」を選ぶと、インストールしたフォントも含めて、パソコン内に入っているフォントの一覧が表示されます。
お気に入り登録
ダウンロードしてきた商用利用可のフォントには、右側にあるハートマークをクリックして「お気に入り登録」しておきましょう。
フォントコレクションで「お気に入り」を選ぶと、ハートがついているフォントのみが表示されます。
ここからフォントを選ぶようにすれば、「商用利用不可のフォントを間違って使っちゃった!」という事故が防げます。
フォントを使ってみる
さて、フォントの準備が整ったなら、早速「講座その1」で作ったファイルを開き、文字を好きなフォントに変えてみましょう。
1.文字を選択し、フォントファミリーから好きなフォントを選ぶ
自分のお気に入りのフォントでOKです。
例題では「えのころ角ゴシック」を使ってみました。
2.フォントスタイル(あったら)を選択する
フォントによっては、「フォントスタイル」が登録されていたりします。
文字の太さを変えたり、斜体にしたり。好きなスタイルを選んでください。
フォントによって太さのバリエーションがなかったり、違っていたりします。
大体、下に行くほど太くなります。
今回は「Medium(ミディアム)」を選択してみました。
良い感じではあるものの、文字の間隔が空きすぎていて、はみ出てしまいました。
文字の間隔を詰めたいと思います。
文字の間隔を調整する
1.文字パネルの「位置と変形」をクリックして、パネルを開く
「>」となっているところは、パネルがまとめられているので、クリックしてパネルを開いてあげます。
2.文字を選択した状態で、「カーニング」を「自動」にする
文字と文字の間をどのくらい詰めたら美しく見えるか、という「文字詰め情報」を持っているフォントがあります。
「自動」にすると、そのフォントが持っている文字詰め情報をもとに文字間を詰めてくれるので、できるだけ「自動」にしておきましょう。
(日本語フォントはちょっと効きが悪いですが……やらないよりかはマシです)
3.文字を選択した状態で、上から二番目の「トラッキング」の数値を小さくする
文字全体の間隔を詰めるのに「トラッキング」を使います。
プルダウンだと-50‰(パーミル)までしか詰められませんが、右の下矢印や、数値入力でさらに詰めることができます。
今回は-150%まで詰めました。
ちなみに、ショートカットキーは「Alt+←(左矢印)」です。文字間を開きたいときは→(右矢印)で。
このトラッキングのショートカットもよく使うので、余裕があったら覚えておくと便利です。
Note ‰パーミル
1000分の1を1とする単位(千分率)。記号は「‰」で表す。1‰は0.1%
大分いい感じに文字が詰まりましたが、「さ」と「ま」の間がまだ空いています。今度は細かい場所の文字間を詰めていきたいと思います。
4.文字を詰めたい場所をダブルクリックして、カーソルを合わせる
文字をダブルクリックすると、点滅する縦線が表示されると思います。
その状態で文字を入力すると、その位置に文字を入れることができます。
今回は「さ」と「ま」の間に、点滅するカーソルが来るようにしました
5.カーニングの数値を小さくする
テキスト全体に「自動」を設定しましたが、カーソルを合わせることによって、その文字と文字の間にだけ、個別にカーニングを設定することができます。
現在、「自動」の設定で文字間が「0」になっています。
もうちょっと詰めたいので、数値を小さくしてあげて下さい。
ショートカットキーは「Alt+←(左矢印)」です。
「トラッキングと同じ??」と思うかもしれませんが、同じショートカットでも
文字を選択している→トラッキング
文字の間を選択している→カーニング
と、どこを選択しているかによって「トラッキング」か「カーニング」かが変わってきます。文字の間を選択している→カーニング
やろうと思えばトラッキングを使って細かい文字間も設定できるので、ここら辺がとてもややこしいのですが、
①カーニングを「自動」にする
②トラッキングで全体の間隔を調整する
③カーニングで細かい文字間を調整する
という流れで文字間を調整するようにして下さい。
①②③の順番です。
良い感じに文字の間隔が詰まりました。
Note さまシロの一押しフォント「えのころ角ゴシック」etc
「プロポーショナルメトリクス」と呼ばれる、文字詰め情報を持ったフォントがあります。
文字詰め情報を持っているフォントは、欧文で「自動」にすると、その情報を元に文字詰めしてくれます……が、Affinityは和文と相性が悪いのか、日本語だとほんのちょこっとしか詰めてくれません。

M PLUS 1フォントは「自動」にすると、AとVの間を自動で-70‰詰めてくれる。が、日本語は詰めてくれない。(正しくはペアカーニングだけど、説明省略)
「日本語組版のためのフォント for Affinity」で配布されている「えのころ明朝」「つゆくさ明朝」「えのころ角ゴシック」「つゆくさゴシック」「つゆくさアンチック」「クレー One ss」「ステッキ ss」「ロックンロール One ss」「レゲエ One ss」「トレイン One ss」は、使えなくなってしまっていたプロポーショナル情報を、使えるよう改変してくれたフォントです。
【プロポーショナルメトリクスの設定の仕方】
1.テキストを選択した状態で、コンテキストツールバーにある「fi(タイポグラフィー)」アイコンをクリックする。
(メニューから「ウィンドウ」-「テキスト」-「タイポグラフィ」でもOK)

2.タイポグラフィパネルの「スタイルセット」-「プロポーショナルメトリクス」にチェックを入れる。

チェックを入れるのと入れないのとでは、こんなに違います。

チェックを入れるだけでいい感じに文字詰めをしてくれるので、文字詰めをする手間が省けます。
そういうわけで、えのころ角ゴシックetcのフォントをオススメしてます。
次のバージョンで日本語組版にも対応して欲しい……(=・ω・=)
「プロポーショナルメトリクス」と呼ばれる、文字詰め情報を持ったフォントがあります。
文字詰め情報を持っているフォントは、欧文で「自動」にすると、その情報を元に文字詰めしてくれます……が、Affinityは和文と相性が悪いのか、日本語だとほんのちょこっとしか詰めてくれません。
M PLUS 1フォントは「自動」にすると、AとVの間を自動で-70‰詰めてくれる。が、日本語は詰めてくれない。(正しくはペアカーニングだけど、説明省略)
「日本語組版のためのフォント for Affinity」で配布されている「えのころ明朝」「つゆくさ明朝」「えのころ角ゴシック」「つゆくさゴシック」「つゆくさアンチック」「クレー One ss」「ステッキ ss」「ロックンロール One ss」「レゲエ One ss」「トレイン One ss」は、使えなくなってしまっていたプロポーショナル情報を、使えるよう改変してくれたフォントです。
【プロポーショナルメトリクスの設定の仕方】
1.テキストを選択した状態で、コンテキストツールバーにある「fi(タイポグラフィー)」アイコンをクリックする。
(メニューから「ウィンドウ」-「テキスト」-「タイポグラフィ」でもOK)
2.タイポグラフィパネルの「スタイルセット」-「プロポーショナルメトリクス」にチェックを入れる。
チェックを入れるのと入れないのとでは、こんなに違います。
チェックを入れるだけでいい感じに文字詰めをしてくれるので、文字詰めをする手間が省けます。
そういうわけで、えのころ角ゴシックetcのフォントをオススメしてます。
次のバージョンで日本語組版にも対応して欲しい……(=・ω・=)
フォントサイズを変更する
まだちょっと大きいので、文字サイズを小さくしました。
文字を小さくする方法は、他の図形などと同じようにバウンディングボックス(周りを囲む四角い枠)で小さくするほかに、文字パネルの「フォントサイズ」からも調整できます。
プルダウンから選ぶだけでなく、数字を直接入力したり、カーソルキーの上下でも数値を変更できます。
Shiftを押しながら↑↓を押すと、10ずつ増減できます。
個人的に、端数があると気持ち悪いので、できるだけ整数になるようフォントサイズを変えてます。
文字の色を変更する
文字色を変更したいときは、テキストを選択して「フォントの色」をクリックすると、色を変更できます。
今まで通り、カラーパネルやスウォッチパネルからも変更できます。
もう一度課題その1にトライしてみよう!
今まで勉強したことを組み合わせて、もう一度その1の課題をやってみて下さい。
最初と見比べてみて、かなり成長したのではないでしょうか?
上手くできたら是非、
「AffinityDesigner2の初心者講座その6をクリアしたよ! #ゼロから始めるAffinityDesigner2」
とTwitter(X)やインスタグラム、Threadsに感想と共に投稿してみて下さい。
定期的に作品を残しておくことで、どれくらい自分が成長したか確認することができます。
まだまだ覚えることはたくさんあるので、少しずつ作品のクオリティを上げていきましょう!(=・ω・=)✨
※Affinity by Canvaが出たため、AffinityDesigner2の講座は以上となります。
続きは「Affinity by Canva」の講座で!(=・ω・=)
Affinity by Canva の使い方【随時更新】に続く