
の使い方は、「ツールバーについて②/AffinityDesiner2」を参照。
ツールバー「スナップ」の右側の下矢印をクリックすると出てくる、スナップオプションについて解説します。
スナップを有効にする
スナップのON/OFFを設定します。
ONにすると、オブジェクトを作成・移動などしたときに、いろいろなものに沿って吸着するような動きをします。
ちなみに、ONにしていても「ALT」を押している間だけOFFにできます。
常にONにしておいて、微調整したいときにALTを押しながら調整する、というやり方が便利です。
スクリーン許容範囲
どのくらい近づいたらスナップするかを指定します。
スクリーン上の何ピクセルから吸着するか、3~50pxの間で指定できます。
直接数値入力や、スライダーで好きな数値を指定してください。
50pxにすると、だいぶ離れていてもスナップしようとしてきます。
大きいものを作るときは大きめに、小さく細かいものを作るときは小さめにするといいです。
プリセット
スナップの設定のプリセットを使うことができます。
自分好みの設定ができたら、オリジナルのプリセットを保存しておくと便利です。
Affinity側で用意してくれているプリセットはこんな感じ。
ページレイアウトはオブジェクトに吸われないように。
オブジェクトを作るときは、ページ設定に吸われないように、とイイ感じに設定してあります。
自分がやりたい作業に合わせてプリセットを選ぶといいです。
自分的にはオブジェクトを含むページ設定が一番使いやすいかなぁ。
設定変更後、プリセット名の右側にある三本線をクリックすると、「プリセットを作成」「プリセット名の変更」「プリセットを削除」ができます。
自分好みの設定を作っておくといいです。
候補
スナップする対象を設定することができます。
候補リスト
下にある「最大」で指定した数の「直近に使ったオブジェクト」を候補にします。
例えば、1から8の順番にオブジェクトを作成して、「最大」の数を「6」としたとき、3~8の図形を候補としてスナップします。
また、1番をスナップ候補にしたい、というときは、マウスカーソルを上に持っていく(ホバーする)だけで、候補に指定することができます。
その場合、一番古い3番が候補から外れます。
スナップ候補の表示
候補になっているかいないかは「スナップ候補の表示」をオンにすると、図形のフチが紫色で表示されて分かりやすくなります。
ちょっと見えにくいけれど、こんな感じにフチが紫色になってます。
1,5,6が候補。
直接レイヤー
自分と同じ階層のレイヤーのみ、スナップ対象になります。
違うレイヤーや、上の階層のレイヤーはスナップ対象になりません。
水色の四角を動かしたとき、同じレイヤーにある赤い四角以外にはスナップしません。
直接レイヤーと子
自分がいる階層のレイヤーと、その下のレイヤーが対象になります。
すべてのレイヤー
すべてのレイヤーを対象にします。
「このレイヤーは対象にしたくない」というのがあったら、レイヤーを右クリックして「スナップから除外」をクリックすると、「スナップ除外」マークが出て、スナップしないようにできます。
スナップ除外マークをクリックすると、解除できます。
レイヤー数が多いときは、すべてにスナップしようとして重くなる可能性があります。
表示オブジェクトのみにスナップ
表示されているオブジェクトのみにスナップします。
チェックを外すと、非表示のオブジェクトに対してもスナップします。
1の下に非表示のオブジェクトがあります。見えないオブジェクトにスナップしています。
ピクセルへの整列を強制/ピクセル単位で移動
ツールバーについて②で説明した、スナップアイコンの2つと同じです。
グリッドにスナップ
メニューの「表示」-「グリッドを表示」でグリッドが表示されている状態のとき、グリッドに合わせてスナップします。
グリッドを表示していないときは、スナップしません。
グリッドの設定は、メニューの「表示」-「グリッドおよび軸…」で表示される「グリッドとスナップ軸」メニューで細かく設定できます。
「ピクセルへの整列を強制」にチェックが入っている時は、「グリッドにスナップ」より「ピクセルへの整列」が優先されてしまいます。
青線(ピクセルへの整列)しかスナップできない。
ベースライングリッドにスナップ
テキスト同士でしかスナップしません。
ベースラインに合わせて文字がスナップします。
ちなみに、ベースラインは上の画像でいう赤いライン部分です。
アルファベットの練習時に使った4本線のノートを思い出してもらえると分かりやすいかと。
jやqなどの文字は下にはみ出ます。
ベースラインはフォントによって違います。
日本語・欧文・数字と並べるとズレて見えるので、微調整が必要となります。
AffinityDesignerではテキスト同士でしかベースラインに沿ってスナップできませんが、AffinityPublisherは図形もスナップできるようです。
ガイドにスナップ
ガイドに合わせることができます。
ガイドは、ルーラーを表示している場合、ルーラー部分から画面内にドラッグすると作成することができます。
ルーラーの表示はメニューの「表示」-「ルーラーを表示」から。
ガイドはメニューの「表示」ー「ガイド」からも作成できます。
ガイドを削除したいときは、ALTキーを押しながらガイドをクリックすると消せます。
スプレッドにスナップ
スプレッド=アートボードやドキュメントエリア全体のことです。
アートボードの端にスナップされます。
スプレッド中間点を含める
アートボードの中間(水平、垂直の中央)にスナップされます。
マージンにスナップ/マージンの中間点を含める
マージンに沿ってスナップします。
マージンの設定の仕方は、メニューの「ファイル」-「ドキュメント設定」
下半分にある「マージン」のタブをクリックして、「マージンを含める」にチェックを入れると、ドキュメントの端から何mmの位置にマージンを作るか設定できます。
(ドキュメント単位がポイントptの時は、ptで指定できます)
ドキュメント設定でマージンを指定した後、メニューの「表示」-「マージンを表示」にチェックを入れると、表示できます。
動き自体は「スプレッドにスナップ」とだいたい同じ動きをします。
基準がマージンに変わっただけ。
オブジェクトの境界ボックスにスナップ
オブジェクトを囲む一番外側の矩形に沿ってスナップします。
猫の場合、耳先やしっぽの先など、一番外側に沿ってスナップします。
境界ボックスの中間点を含める
オブジェクトの真ん中に沿ってスナップできます。
ギャップとサイズにスナップ
オブジェクトの間隔をそろえたり、同じサイズに揃えたりできます。
移動させていると、それぞれの間隔を表示してくれるので便利です。
シェイプのキーポイントにスナップ
角の丸くなったところの始点と終点や、オブジェクトの中心など、イイ感じに重要そうなところを「キーポイント」として、スナップしてくれる機能……
とヘルプファイルに書いてあるのですが、どうやら「ヘルプファイルが間違っている」らしいです。
開発者の言っている「キーポイント」は、開発者が定めた「オブジェクトの中心」です。
ペンツールや図形ツールなど、オブジェクトを作成するツールを選択している時のみ、スナップすることができます。
楕円ツールで丸を書いた後、そのまま●の中心にカーソルを持っていくと、黄色い点が表示されると思います。
これが「キーポイント」です。
中心から連続して同じ図形を書いたり、アンカーポイントを移動して中心へスナップすることができます。
この「キーポイント」は「開発者が手作業で追加した点のみ」らしいので、吹き出しツールやハートツールなどには存在しません。
Affinityフォーラムを覗いてみた感じ、ノードツール以外でもスナップできるようにして欲しい、と要望が上がっているので、そのうち何か動きがあると思います。
「将来的にキーポイントの数も増やしたい」と言っているので、今後に期待。
ちなみに、角の丸くなったところの始点と終点や、オブジェクトの中心など、イイ感じに重要そうなところにスナップしたいときは、次に説明する「オブジェクトジオメトリにスナップ」にチェックを入れればできます。
オブジェクトジオメトリにスナップ
オブジェクトの境界線に沿ってスナップします。
ペンツールや図形ツールなど、オブジェクトを作成するツールを選択している時のみ、スナップすることができます。
具体的には、
・ペンツールや図形ツールで新しいオブジェクトを作るとき
・移動ツールでオブジェクトのサイズを変更するとき( オブジェクトの移動は対象外)
・ノードツールで選択したオブジェクトのノードを移動するとき
のみ、スナップします。
例えば、以下のように角丸が始まる位置にひし形を配置したいとき。
四角形を描いて45°回転し、「カーブに変換」を押してカーブ(パス)にします。
ノードツールで囲むようにドラッグし、ひし形を全選択します。
忘れずに、スナップオプションで「オブジェクトジオメトリにスナップ」にチェックを入れておきましょう。
スナップしたいノード(今回は下のノード)を掴んで角丸四角形の方に移動させると、境界線が黄色くなり、イイ感じの場所にスナップできます。
シェイプのままだとスナップできないので、「カーブに変換」をして、ノードを掴んでスナップします。
ピクセル選択範囲境界にスナップ
ピクセルペルソナで選択した、「ピクセル選択範囲」にスナップします。
ちょっとずれがあったり、シンプルな形じゃないとスナップしなかったりしますが、画像の一部分を基準にスナップしたい、という時に便利です。
使い方は、まず左上のペルソナから「ピクセルペルソナ」をクリックして、ピクセルペルソナモードに切り替えます。
選択ブラシツールなどを使って、選択範囲を作成します。
デザイナーペルソナをクリックして、元の画面に戻ります。
ペンツールやシェイプツール、オブジェクトの移動などをしたときに、スナップします。
画像に合わせた図形を書きたいときなどにも便利です。
ただ、うまくスナップできないこともあるので、できるだけシンプルな形になるよう選択範囲を作ってください。
ちょいちょい怪しいところがあるので、また変更があったり、何か見つけたら追記していきます(=・ω・=)