2025-10-22

スナップオプションについて/AffinityDesiner2



ピクセルへの整列を強制
ピクセル単位で移動
スナップ

の使い方は、「ツールバーについて②/AffinityDesiner2」を参照。

ツールバー「スナップ」の右側の下矢印をクリックすると出てくる、スナップオプションについて解説します。



スナップを有効にする



スナップのON/OFFを設定します。
ONにすると、オブジェクトを作成・移動などしたときに、いろいろなものに沿って吸着するような動きをします。

ちなみに、ONにしていても「ALT」を押している間だけOFFにできます。
常にONにしておいて、微調整したいときにALTを押しながら調整する、というやり方が便利です。

スクリーン許容範囲



どのくらい近づいたらスナップするかを指定します。
スクリーン上の何ピクセルから吸着するか、3~50pxの間で指定できます。
直接数値入力や、スライダーで好きな数値を指定してください。



50pxにすると、だいぶ離れていてもスナップしようとしてきます。
大きいものを作るときは大きめに、小さく細かいものを作るときは小さめにするといいです。



プリセット



スナップの設定のプリセットを使うことができます。
自分好みの設定ができたら、オリジナルのプリセットを保存しておくと便利です。

Affinity側で用意してくれているプリセットはこんな感じ。





ページレイアウトはオブジェクトに吸われないように。
オブジェクトを作るときは、ページ設定に吸われないように、とイイ感じに設定してあります。
自分がやりたい作業に合わせてプリセットを選ぶといいです。

自分的にはオブジェクトを含むページ設定が一番使いやすいかなぁ。



設定変更後、プリセット名の右側にある三本線をクリックすると、「プリセットを作成」「プリセット名の変更」「プリセットを削除」ができます。
自分好みの設定を作っておくといいです。

候補



スナップする対象を設定することができます。

候補リスト



下にある「最大」で指定した数の「直近に使ったオブジェクト」を候補にします。

例えば、1から8の順番にオブジェクトを作成して、「最大」の数を「6」としたとき、3~8の図形を候補としてスナップします。



また、1番をスナップ候補にしたい、というときは、マウスカーソルを上に持っていく(ホバーする)だけで、候補に指定することができます。
その場合、一番古い3番が候補から外れます。

スナップ候補の表示



候補になっているかいないかは「スナップ候補の表示」をオンにすると、図形のフチが紫色で表示されて分かりやすくなります。

ちょっと見えにくいけれど、こんな感じにフチが紫色になってます。



1,5,6が候補。

直接レイヤー



自分と同じ階層のレイヤーのみ、スナップ対象になります。
違うレイヤーや、上の階層のレイヤーはスナップ対象になりません。



水色の四角を動かしたとき、同じレイヤーにある赤い四角以外にはスナップしません。

直接レイヤーと子



自分がいる階層のレイヤーと、その下のレイヤーが対象になります。

すべてのレイヤー



すべてのレイヤーを対象にします。
「このレイヤーは対象にしたくない」というのがあったら、レイヤーを右クリックして「スナップから除外」をクリックすると、「スナップ除外」マークが出て、スナップしないようにできます。





スナップ除外マークをクリックすると、解除できます。

レイヤー数が多いときは、すべてにスナップしようとして重くなる可能性があります。

表示オブジェクトのみにスナップ



表示されているオブジェクトのみにスナップします。
チェックを外すと、非表示のオブジェクトに対してもスナップします。



1の下に非表示のオブジェクトがあります。見えないオブジェクトにスナップしています。

ピクセルへの整列を強制/ピクセル単位で移動



ツールバーについて②で説明した、スナップアイコンの2つと同じです。



グリッドにスナップ



メニューの「表示」-「グリッドを表示」でグリッドが表示されている状態のとき、グリッドに合わせてスナップします。
グリッドを表示していないときは、スナップしません。



グリッドの設定は、メニューの「表示」-「グリッドおよび軸…」で表示される「グリッドとスナップ軸」メニューで細かく設定できます。



「ピクセルへの整列を強制」にチェックが入っている時は、「グリッドにスナップ」より「ピクセルへの整列」が優先されてしまいます。



青線(ピクセルへの整列)しかスナップできない。

ベースライングリッドにスナップ



テキスト同士でしかスナップしません。
ベースラインに合わせて文字がスナップします。



ちなみに、ベースラインは上の画像でいう赤いライン部分です。
アルファベットの練習時に使った4本線のノートを思い出してもらえると分かりやすいかと。
jやqなどの文字は下にはみ出ます。



ベースラインはフォントによって違います。
日本語・欧文・数字と並べるとズレて見えるので、微調整が必要となります。

AffinityDesignerではテキスト同士でしかベースラインに沿ってスナップできませんが、AffinityPublisherは図形もスナップできるようです。

ガイドにスナップ



ガイドに合わせることができます。





ガイドは、ルーラーを表示している場合、ルーラー部分から画面内にドラッグすると作成することができます。
ルーラーの表示はメニューの「表示」-「ルーラーを表示」から。

ガイドはメニューの「表示」ー「ガイド」からも作成できます。



ガイドを削除したいときは、ALTキーを押しながらガイドをクリックすると消せます。

スプレッドにスナップ



スプレッド=アートボードやドキュメントエリア全体のことです。
アートボードの端にスナップされます。

スプレッド中間点を含める



アートボードの中間(水平、垂直の中央)にスナップされます。



マージンにスナップ/マージンの中間点を含める



マージンに沿ってスナップします。

マージンの設定の仕方は、メニューの「ファイル」-「ドキュメント設定」
下半分にある「マージン」のタブをクリックして、「マージンを含める」にチェックを入れると、ドキュメントの端から何mmの位置にマージンを作るか設定できます。
(ドキュメント単位がポイントptの時は、ptで指定できます)



ドキュメント設定でマージンを指定した後、メニューの「表示」-「マージンを表示」にチェックを入れると、表示できます。



動き自体は「スプレッドにスナップ」とだいたい同じ動きをします。
基準がマージンに変わっただけ。

オブジェクトの境界ボックスにスナップ



オブジェクトを囲む一番外側の矩形に沿ってスナップします。
猫の場合、耳先やしっぽの先など、一番外側に沿ってスナップします。



境界ボックスの中間点を含める



オブジェクトの真ん中に沿ってスナップできます。



ギャップとサイズにスナップ



オブジェクトの間隔をそろえたり、同じサイズに揃えたりできます。



移動させていると、それぞれの間隔を表示してくれるので便利です。

シェイプのキーポイントにスナップ



角の丸くなったところの始点と終点や、オブジェクトの中心など、イイ感じに重要そうなところを「キーポイント」として、スナップしてくれる機能……



とヘルプファイルに書いてあるのですが、どうやら「ヘルプファイルが間違っている」らしいです。

開発者の言っている「キーポイント」は、開発者が定めた「オブジェクトの中心」です。

ペンツールや図形ツールなど、オブジェクトを作成するツールを選択している時のみ、スナップすることができます。

楕円ツールで丸を書いた後、そのまま●の中心にカーソルを持っていくと、黄色い点が表示されると思います。
これが「キーポイント」です。







中心から連続して同じ図形を書いたり、アンカーポイントを移動して中心へスナップすることができます。
この「キーポイント」は「開発者が手作業で追加した点のみ」らしいので、吹き出しツールやハートツールなどには存在しません。

Affinityフォーラムを覗いてみた感じ、ノードツール以外でもスナップできるようにして欲しい、と要望が上がっているので、そのうち何か動きがあると思います。
「将来的にキーポイントの数も増やしたい」と言っているので、今後に期待。

ちなみに、角の丸くなったところの始点と終点や、オブジェクトの中心など、イイ感じに重要そうなところにスナップしたいときは、次に説明する「オブジェクトジオメトリにスナップ」にチェックを入れればできます。



オブジェクトジオメトリにスナップ



オブジェクトの境界線に沿ってスナップします。
ペンツールや図形ツールなど、オブジェクトを作成するツールを選択している時のみ、スナップすることができます。

具体的には、

・ペンツールや図形ツールで新しいオブジェクトを作るとき
・移動ツールでオブジェクトのサイズを変更するとき( オブジェクトの移動は対象外)
・ノードツールで選択したオブジェクトのノードを移動するとき

のみ、スナップします。

例えば、以下のように角丸が始まる位置にひし形を配置したいとき。



四角形を描いて45°回転し、「カーブに変換」を押してカーブ(パス)にします。



ノードツールで囲むようにドラッグし、ひし形を全選択します。



忘れずに、スナップオプションで「オブジェクトジオメトリにスナップ」にチェックを入れておきましょう。



スナップしたいノード(今回は下のノード)を掴んで角丸四角形の方に移動させると、境界線が黄色くなり、イイ感じの場所にスナップできます。



シェイプのままだとスナップできないので、「カーブに変換」をして、ノードを掴んでスナップします。

ピクセル選択範囲境界にスナップ




ピクセルペルソナで選択した、「ピクセル選択範囲」にスナップします。
ちょっとずれがあったり、シンプルな形じゃないとスナップしなかったりしますが、画像の一部分を基準にスナップしたい、という時に便利です。

使い方は、まず左上のペルソナから「ピクセルペルソナ」をクリックして、ピクセルペルソナモードに切り替えます。



選択ブラシツールなどを使って、選択範囲を作成します。



デザイナーペルソナをクリックして、元の画面に戻ります。



ペンツールやシェイプツール、オブジェクトの移動などをしたときに、スナップします。



画像に合わせた図形を書きたいときなどにも便利です。
ただ、うまくスナップできないこともあるので、できるだけシンプルな形になるよう選択範囲を作ってください。



ちょいちょい怪しいところがあるので、また変更があったり、何か見つけたら追記していきます(=・ω・=)