2025-09-10

段落パネルについて①/AffinityPhoto2・AffinityDesiner2





文字パネルと一緒に使うことが多い、「段落パネル」について解説します。

「段落パネル」では、テキストの配置や見た目を細かく指定することができます。
表示されていないときは「ウィンドウ」-「テキスト」-「段落」から表示することができます。

 左揃え



テキストを左端に揃えます。標準設定。

 中央揃え



テキストを中央に揃えます

 右揃え



テキストを右端に揃えます



 両端揃え(左)



テキストの両端が左右の端に揃います。
一番最後の行だけ左揃えになります。
一番よく使う機能です。「箱組み」とも呼ばれます。

 両端揃え(中央)



テキストの両端が左右の端に揃います。
一番最後の行だけ中央揃えになります。

 両端揃え(右)



テキストの両端が左右の端に揃います。
一番最後の行だけ右揃えになります。

 両端揃え(すべて)



すべての両端が左右の端に揃います。
強制均等揃え。



 のど側に揃える  小口側に揃える



まず前提として、本が綴じられている背表紙側をのど、ペラペラめくれる側を小口、といいます。
本来、左ページと右ページ、どちらにくるか自動的に判断して文字の配置を変えてくれる、大変便利なツールなのです……が!
AffinityDesignerとAffinityPhotoには、綴じ方向の概念がありません。

どっちが「小口」でどっちが「のど」か分からないので、単体では使えない機能となっています。
Publisherと連携して使うときに便利な機能です。PublisherからDesignerとPhoto、呼び出して使うことができるので、その時用かな。

単体では事故の元となるので、使わない方が安全です。

テキストスタイル



段落のテキストスタイルを適用します。
詳しくはそのうち別にブログ書きます(=・ω・=)



間隔


行送り



テキストの行間を指定します。
ベースラインを基準として、距離を調整します。



デフォルト



標準的な行間を適用します。

固定値



行間を絶対値で固定します。
フォントサイズを変えても、その行間は保持されます。
あらかじめ枠が決まっている時など、文章の行間を一定にしたいときに便利です。



文字サイズが変わっても、行間が一定に保たれる。

%(高さ)



文字の高さに対する割合で行間を指定します。
「%(高さ)」にチェックを入れると、下にある選択肢が%に変わります。
100%で、文字の高さと同じ行間になります。
フォントサイズが変わっても比例して行間が変わります。



最低限



指定した数値を最小の行間として、文字を小さくしたときはそれ以下にならないように。
文字を大きくしたときは、適度に行間が自動調整されます。
文字が重ならないよう、最小限の間隔を確保したいときに便利。



文字を小さくしても、右のように最低限20ptの行間は確保されます。

複数



行間を倍数で設定します。
……複数??(=・ω・=) 多分、「倍数」の翻訳ミスだと思う。将来名前変更されるかも。

1.75と入力すれば、行間が文字サイズの1.75倍になります。
こちらの入力方法の方が分かりやすい、という人が多いかも。

「%(高さ)」で150%と入力したときと、「倍数」で1.5と入力したときの結果は同じになります。

 左インデント



段落全体の左端を、指定した距離だけ内側にずらします。字下げ設定。

 右インデント



段落全体の右端を、指定した距離だけ内側にずらします。
右側に余白を作りたいときに使用。
テキストフレームのサイズを調整するより、右インデントで調整したほうが後で変更がしやすいです。



 前のスペース



段落の前に空きを作ります。



Shift + Enter → 改行
Enter → 段落

改行はただ次の行に文字を送るだけなのに対し、段落は、文の意味や文脈で区切られたまとまりです。
段落ごとに間隔を空けることで、文章が読みやすくなります。

 先頭行インデント



先頭の行だけ字下げします。



左インデントの数字を上げると、一緒に上がります。

左インデントで一文字分内側にし、先頭行インデントを0にすれば、一文字だけ飛び出た段落も作れます。



 最終行アウトデント



段落の最終行だけを外側に出す機能です。
右インデントの数字を上げると、一緒に上がります。
両端揃えの段落で、最終行だけ極端に短くなったときとかに使います。



例えば、「ます。」だけ次の行にいっちゃってみっともないな、という時に、右インデントより低い数字にすると、その分右にはみ出します。

 後のスペース



段落の後ろに空白を作ります。
「前のスペース」が指定されている場合、「前のスペース」と「後のスペース」の大きい方の数値が採用されます。

後述する「前後のスペースの合計」にチェックを入れると、「前のスペース」と足した合計値で使ったりできます。

同じスタイル間の間隔



同じ「テキストスタイル」同士の間隔を指定します。
「前のスペース」「後のスペース」より優先されます。



もともとは「後のスペース」10pt空いていた空間が、
「同じスタイル間の間隔」にチェックを入れると、指定した3ptになります。



同じスタイルの段落だけ間を詰めるとかできるので、レイアウトがしやすくなります。

前後のスペースの合計



「前のスペース」と「後のスペース」の数値を足して使用します。
これにチェック入れたほうが感覚的に分かりやすいって人もいるかも。

だいたいこれにチェックを入れず、「前のスペース」と「後のスペース」の大きい数字を採用して、段落間の間隔を均等に保ちます。

前にスペースを使用



「前のスペース」を、どの範囲で適用するか切り替えます。



段落間のみ



段落と段落の間だけに「前のスペース」が適用されます。
一番上に余白が付かないので、レイアウトがしやすいと思います。デフォルト。


列の上のみ



段組みの最上部、一番上の段落だけに「前のスペース」が適用されます。
段落間には適用されません。



常時



すべての段落の上に「前のスペース」が適用されます。
これが一番感覚的に理解しやすいと思います。



段落パネルについて②に続く