ページ

2026-01-12

スウォッチパネルについて①/Affinity3


Affinityの解説ブログ記事のアイキャッチサムネイル画像
カラーパネルの次によく使う、スウォッチパネルについて解説します。
カラーパネルと重複するところの説明は省くので、先に「カラーパネルについて①/Affinity3」の解説を読んでいただけると嬉しいです。

また、大まかな解説は「ゼロから始めるAffinity3Affinity初心者講座その7スウォッチ」でもしているので、そちらもご参照下さい。

スウォッチパネルはメニューの「ウィンドウ」-「一般」-「スウォッチ」で表示できます。
Affinityの画面に表示されたスウォッチパネルの全体表示

境界線と塗りつぶしセレクター廻り/不透明度/最近使った色

カラーパネルと同じです。

塗りなし(色なし)・黒・グレー・白

それぞれの色のパレットが常に表示されています。便利。
スウォッチパネル上部に常示される塗りなし・黒・グレー・白のカラーパレット部分の拡大

パレット選択

登録されているパレットを選択できます。
スウォッチパネルのプルダウンメニューからPANTONE等のカラーパレット一覧を選択する画面
注目すべきは、何といってもPantone(パントン/パントーン)です。
世界で使われている、共通の色のパレットです。
海外で印刷・商品作成するとき、「色をこれにしてね」と伝えるのに、だいたいPantoneが使われます。
Adobeで使えなくなってしまったPantoneが、Affinityではデフォルトで使えます!すごい!!

……と、テンション高く伝えましたが、実際に使うことはそうないでしょう(=・ω・=)
逆に日本でよく使われるDICが無いってのはデメリットかも。

後で説明しますが、自分オリジナルのパレットを作ると、ここから選ぶことができます。

現在の塗りつぶしをパレットに追加

現在アクティブな色(カラーセレクターで前に出ている色)をパレットの最後に追加します。
スウォッチパネル内の「現在の塗りつぶしをパレットに追加」ボタンとカラー追加の操作画面
※ベクタースタジオの時のみ、境界線がアクティブになっているのに塗りが登録されるバグが発生します。
その場合は、セレクターをクリックして塗りと境界線を交互にアクティブにしてください。

スウォッチの色を使いたいときは、オブジェクトを選択して、スウォッチの好きな色をクリックすれば使えます。
また、スウォッチをオブジェクトの上にドラッグ&ドロップしても色を付けることができます。
スウォッチパネルからキャンバス上のオブジェクトへカラーをドラッグアンドドロップして着色する操作例

スウォッチをダブルクリック(編集)

スウォッチをダブルクリックすると色を変えられます。
プルダウンから、カラーモードも変更できます。
スウォッチをダブルクリックして表示される「カラーを編集」ダイアログボックスのカラー設定画面

パネル環境設定

スウォッチパネル右上にある「パネル環境設定」ハンバーガーメニュー内の項目一覧

グローバルカラーを追加

「グローバルカラー」を作成して、パレットに登録できます。

?(=・ω・=)グローバルカラーってなんぞ??

例えば、緑色がテーマカラーになっている推しが居て、推しカラーのグッズを作るとします。
緑色のグローバルカラーを適用した複数のデザインオブジェクトのイラスト例
無情なことに推し変が発生し、今度は赤色がテーマカラーの推しグッズを作りたくなりました。
緑色から赤色に変更したいのですが、いちいちオブジェクトを選択して色を変更するのは面倒ですよね?

そんな時、緑色を「グローバルカラー」として登録しておけば、グローバルスウォッチをダブルクリックして赤色に変更するだけで、色を一気に変更できます。

あら、便利!!
グローバルカラーの設定変更により一瞬で緑色から赤色へと一括変換されたオブジェクトの表示画面
テーマカラーが決まっていない、または後で色変更が発生するかもしれないときに、グローバルカラーにしておけば修正が楽です。
WEBレイアウト作成時とか、後で色の微調整ができるから超便利。

ドキュメントパレットにしか登録できないので、注意してください。
アプリケーションパレット使用時に登録しようとすると、強制的にドキュメントパレットが作られます。

グローバルカラーの登録の仕方

1.パネル環境設定から「グローバルカラーを追加」をクリック

2.好きな名前を登録し、登録したい色を選び、「追加」を押す。

「グローバルカラーを追加」ダイアログボックスでのカラー名入力とカラー指定の設定画面
真ん中のプルダウンで、好きなカラーモードを選べます。スウォッチを選ぶことも可能。
また、右側のスポイトを使ったり、16進数のカラーコードを使ったりもできます。
グローバルカラー追加ダイアログ内の「スポット」および「オーバープリント」チェックボックスオプション部分の拡大
「スポット」と「オーバープリント」については後程解説。

名前やいろいろ詳細設定しないでもいいよーってときは、
現在のカラーをグローバルカラーとしてパレットに追加」ボタンでも、グローバルカラーを設定できます。

このボタンも、ドキュメントパレットのときしか表示されません。
ドキュメントパレット選択時のみアクティブになる「現在のカラーをグローバルカラーとしてパレットに追加」アイコンボタンの配置箇所

3.作ったオブジェクトに、作成したグローバルカラーで色を付ける

グローバルカラーのスウォッチは、左下に線が入ります。
オブジェクトを選択し、作成したグローバルカラーのスウォッチをクリックして色を付ければOKです。
左下に三角形の白線マークが付いたグローバルカラーのカラーアイコンスウォッチ表示

4.色を変更したいときは、スウォッチをダブルクリックし、好きな色を選ぶ。

グローバルカラーの編集ダイアログで色を微調整し、キャンバスにリアルタイム反映させている画面
リアルタイムで色が変わるので、調整しやすいです。

スポットとオーバープリントについて

スポット

印刷をするときは大体(シアン・マゼンタ・イエロー・キープレート(黒/墨))の4色のインクを組み合わせて色を表現しますが、4色だけだと再現しきれない色があります。
また、印刷機も機械や気温によって色の出が変わったりしますので、4色の組み合わせでは日によって色がブレることがあります。(特に茶色とかは色がブレやすい)
CMYKの掛け合わせ印刷で発生する色のブレや特色印刷との違いを解説するグラフィックイメージ画像
企業によっては、このロゴは必ずこの色で出してもらわなきゃ困る! ということがあります。
絶対に色がぶれないようにするには、どうすればいいでしょうか?

CMYKを組み合わせず、その色のインキ1色で刷ればいいんです。

というわけで、特別に色合いを調合して作ったインクのことを「スポット(特色)」と呼びます。

企業カラー以外にも、金や銀、蛍光色など、CMYKでは表現できない色に、「スポット(特色)」を使います。

DIC(ディック)やPANTONE(パントーン)と呼ばれる色の見本帳(高額!)を購入し、その冊子で色を決めてから、「スポット(特色)」を使ってデータを作り、仮の出力見本と一緒に見本帳を切り取ってカラーチップ(色見本)を印刷所に送り、こんな色になりますが大丈夫ですか?と、校正出力(出力見本)を送ってもらって確認する、というのが基本的な流れになるかと思います。

スポットのスウォッチは、右下に小さな〇が付きます。
グローバルカラーを作成するときに、「スポット」にチェックを入れると作成できます。
スウォッチパネル内で右下に小さな真ん丸の円マークが表示されたスポットカラー(特色)スウォッチ表示例
ちなみに、Pantoneのカラーパレットを使うと、右下の○はついていないですが、スポット(特色)になっています。
スポット(特色)になっているかどうかは、「カラーパネル」を見ると確認することができます。
カラーパネルを開いてアクティブな選択カラーがスポットカラー(特色)情報として認識されているかの確認画面
あまり使うことないんじゃないかなーと思います(=・ω・=)

オーバープリント

詳しくはIllustrator用に書いた記事ですが、こちらを参考にして下さい。
オーバープリントについて① ~よくあるトラブル~
thumbnail
印刷物制作で必須知識の「オーバープリント」について、基本原理やよくあるトラブル(黒の透け・白オブジェクトの消失・意図しない混色など)を具体例と画像で分かりやすく解説します。
https://sama46.blogspot.com/2025/07/overprint-1.html
印刷データを作る際、大体の印刷会社が今は「オーバープリントの設定はしないでください」としていることが多いので、基本「使わない」でいいと思います。

世の中の流れ的に、K100を自動オーバープリントするところが多いので……。
印刷所のホームページになんかしら書いてあることが多いので、印刷所に合わせてやり方を変えてあげて下さい。

グローバルカラーを作る際に、オーバープリントにチェックを入れると、その色はオーバープリントになります。

オーバープリントは、スウォッチの右上にグレーのマークがつきます。
スウォッチパネル内で右上にグレーのマークが点灯したオーバープリント設定色スウォッチの拡大表示

登録カラーを追加(レジストレーションカラー)

CMYKすべて100%濃度で使う、という色です。
印刷する際にここで断裁する、というガイド線「トンボ(トリムマーク)」を描くときに使います。

普通のデザインで使うと印刷汚れの原因になるので、基本使わないと思ってください。

Affinityで箱などの入稿データを作るときは、印刷所が用意したテンプレートを使うといいです。
まだ対応している印刷所が少ないと思いますが、通常のペラ物は今後、仕上がりサイズ+裁ち落とし3mm設定したPDF入稿がメインになっていくと思いますし。
レジスト(レジストレーションカラー)を使うことは早々ないかと。

カラーパレットでは真ん中に星が入ったマークがつきます。
カラーパレット中央に星マーク記号が付いたレジストレーションカラー(登録カラー)のパレット表示画面
長くなってしまったので、スウォッチパネルについて②に続く